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春慶塗の特徴と歴史について




漆器の塗装技法の一つに春慶塗というものがありますが、知らない方が多いと思います。そこで、春慶塗の特徴と歴史、おすすめの商品を紹介します。


春慶塗とは

春慶塗とは、紅色か黄色で着色した木地の上から「春慶漆」という透明度の高い透漆を塗り、表面の漆を通して木目をきれいに見えるようにする塗り方です。 木目を見せるため下地の補強・工夫などは行いません。 そのためデザインで差異をつけてくほかない塗り方になります。ほか漆器に比べ工程は少ないので比較的安価に作製でき、軽くて実用性もあります。


使えば使うほど色つやがでてくるのも一つの特徴になります。


春慶塗の歴史

17世紀初、大工の棟梁の高橋喜左衛門がサワラの木目の美しさにほれ込み、サワラの木でお盆を作り、藩主の金森宗和に献上をしました。 宗和はそのお盆を気に入り、塗師の「成田三右衛門」にお盆を塗らせたのが春慶塗の始まりと言われています。


盆の色目が鎌倉時代に活躍した陶工の加藤景正の作品の一つ「飛春慶の茶入」に似ていたことから春慶塗と呼ばれるようになりました。


春慶塗は茶道具として重宝され、そこから重箱やお盆などの実用品がどんどん作られるようになりました。 明治、大正時代には問屋が中心となり万国博覧会に出展したりして春慶塗を広めていきました。


まとめ

春慶塗は、長く使うほど味が出てとても美しくなります。春慶塗を今まで知らなかった方も、機会があったらぜひ春慶塗のアイテムを生活に取り入れてみてください。

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