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加飾技法のひとつ「堆朱」の全てをご紹介




漆器の塗装技法の一つに堆朱塗というものがありますが、知らない方が多いと思います。そこで今回は堆朱塗についてご紹介していきます。


堆朱とは

堆朱とは彫漆の代表的な技法のひとつで、木地に朱色の漆を何十回から何百回も塗り重ね、厚みを作りその表面を刀で削って模様や図柄を浮彫りにする技法です。


朱色の漆のかわりに黒漆を使った同じ技法を「堆黒(ついこく)」黄漆を使った技法を「堆黄(ついおう)」と呼びます。 また、朱や緑や黄の漆を塗り重ねて各色の漆を彫り表したものを「調彩漆」とも呼びます。 堆朱の技法を生かして、花を朱色で、葉を緑色で表した「紅花緑葉(こうかろくよう)」と呼ばれる技法もあります。


堆朱の歴史

堆朱の技術は中国から伝わったもので中国では剔紅(じっこう)と呼ばれています。 宋の時代から発展していき、元の時代には「張成」「楊茂」という匠が現れ、清の時代には「はしか彫」と呼ばれる繊細な技法も完成しました。 日本では室町時代に明時代の作品が輸入され、同時に堆朱の技術も伝来してきました。


まとめ

堆朱は何回も塗り重ねるのでとても丈夫で長持ちします。 堆朱を今まで知らなかった方も、機会があったらぜひ堆朱のアイテムを使ってみてはいかがでしょうか。

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