お箸といっても日本にはいろいろな種類があるのをご存知でしょうか? 用途別から見た目までさまざまです。 今回はそんなお箸の種類と簡単なお手入れ方法についてご紹介します。
お箸の歴史
お箸は日本発祥だと思っているかたが多いと思いますが、実は中国発祥のものです。 日本に箸の文化が入ってきたのは聖徳太子が遣隋使を派遣した時代で、それまでは日本人も手づかみによる食事をしていたようです。 その当時の中国のお箸はトングの様に先端が折れた形をしていました。
そこから長い歴史の中で日本で使われるお箸は様々なものが登場しました。 大きく分類わけをすると、「祭祀」「食事」「調理」に分けることができます。 お食い初めでお箸を初めて使ってから、火葬場で骨を箸で拾うまで日本人の一生に寄り添うものです。
お箸の種類
たくさんのお箸が日本では使われています。 今回は表にまとめてみました。
用途 | 名称 | 材質など | 備考 |
祭祀用 お正月・結婚式 | 両口箸 | 柳(白木) | 箸の中の王様、1回使ったら捨てる。 |
食事用 日常 | 片口箸 | 塗り箸・黒檀・紫檀・樹脂 | 一般的にお家などで使われている箸。様々なものがある。 |
食事用 日常 | 元禄箸 | ヒノキ・白樺・竹・アスペン材 | 気軽に家庭で使われる箸。食堂などでも使われる。 |
食事用 日常 | 小判箸 | 白樺・杉 | 元禄箸と同じ用途 |
食事用 日常 | 竹割箸 | 竹 | 竹は油をはじいてくれるので、天ぷらやうなぎなどを食べる際に使われる。 |
食事用 来客用 | 天削箸 | 杉・ヒノキ | 料亭やおもてなし用のお箸 |
食事用 茶事用 | 利休箸 | 杉・エゾマツ | 懐石料理やおもてなしの際に使われる割り箸。 |
食事用 茶事用 | 黒文字箸 | クロモジ | 1客ごとに1本を使用するのが原則だけど、食籠や盛込鉢には2本でとりわけに使う |
食事用 取り箸用 | 青竹箸 | 竹 | 懐石料理の焼き物や八寸の取り分け用 |
調理用 野菜・天ぷら用 | 菜箸 | 竹・鉄・チタン | 長く、耐久性がある |
調理用 魚・肉用 | 真魚箸 | 竹・鉄・チタン | 生臭いものに使う。 |
揃えておくべきお箸
いろいろ紹介した中で揃えておくべきお箸を詳しくご紹介します。
・片口箸 一般家庭で使われている、口に入れるほうが細く、手で持つところが太いお箸です。 普段使うお箸ですから自分にあったものを見つけましょう。
・天削箸 手で持つところが斜めにカットされている割りばしです。 お祝い事の席などでよく見かけるお箸です。
・両口箸 口をつける側も、持つ側もどちらも細くなっているお箸です。 どちらでも使えるということではなく、口に入れるほうは人間用で手で持つほうは神様が使う側という意味があります。 この箸を逆さにして取り分けなどをするとマナー違反なので気を付けてください。
お箸を長持ちさせるには
ここからはお気に入りのお箸を長持ちさせるためにどんなお手入れをするといいのかご紹介していきます。 箸の特徴を理解し、適切なお手入れをしていきましょう。
使い始めにすること
初めて使う前に木製や、竹製のお箸は水で濡らしましょう。食品からの匂いうつりを防ぎます。 ひもがついているお箸もあると思いますがこれは収納用なので切ったほうが清潔で使いやすいです。
食洗機で洗わないように
みなさんやってしまいがちだと思いますが、食洗機にいれれる箸といれれない箸があります。 食洗機で素材を痛めつけてしまうことがあるので長く使いたい場合は手洗いをしましょう。 木製のものであれば洗った後しっかり水分を拭き取りましょう。
使ったあとはすぐに洗う
お箸を使った後シンクの水につけておくというかたも多いと思います。 しかし、長持ちさせるのであればすぐに洗いましょう。 箸が水を吸い膨張してダメになってしまうことがあるからです。
まとめ
お箸は場面によって様々な工夫がされて作られています。 今後は、いろいろな場所でお箸に注目してみるのも楽しいと思いますよ。自分のお気に入りの箸はしっかりお手入れして長く使えるようにしましょう。
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